DUNLOP DIREZZA DZ102  

　ジムカーナのリア用として入れました。普通に走る分には十分なグリップを発揮するので、一般道でも履きっぱなしです。

　以前、アクセラスポーツのリアに205/50R17を入れたことがありますが、正直、そのときはあまり良い印象はありませんでした。冷えた路面では全然食わないし、細かいトレッドパターンのブロックがヨレるのか？　横方向の踏ん張りが無いわりにキャーキャー鳴いてばかりで、ジムカーナでは荷重が大きくかかるコーナリングではすぐに大きく滑り出してしまい、インドネシアのATR－SPORTSとほとんど変わらないように感じました。

　今回はアクシオのリアに195/50R16を入れたのですが、車重に対して太めのサイズを入れたせいか？　アクセラに入れたときとは、かなり印象が変わりました。(アクセラは1.3トン弱、アクシオは約1トン）サイドウォールが柔らかくブロック剛性が低くてヨレやすいところは変わりませんが、車重に対して幅広サイズのためか、踏ん張りがそこそこ効いて、粘りながら流れる感じで唐突感が無くスピンしづらく、その点は扱い易く感じました。一方、サイドターンではグニョグニョ粘るせいでサイドロックした時にスパッと流れる感じが希薄です。ギィヤァ～という派手なスキール音を発してグニョ～と粘りながらついてきます。8の字ターンのような切り替えしでキビキビ感がありません。エア圧を3.5kまで上げると節度感が出てきますが、冬場の2速コーナーリングでは、やや唐突に流れる感じが出てきます。しかし、フロントが同サイズのDirezza ZⅢの場合では極端にアンバランスになるということは無く、流れてもグニョグニョ粘りながらなので、まぁまぁ扱い易いです。

　トレッドウェア400と減りが遅い分食い付きも弱いですが、長く使えそうなのには助かっています。また、エア圧を2.5k前後にセットすればリアだけ乗り心地が良くなり、静粛性もスポーツタイヤとしては結構良い部類に入るのではないかと思います。

　ローパワーFF車でジムカーナやわりと低速なミニサーキットでの練習のリアタイヤに使うは結構良いのではないかと思います。もちろん、絶対グリップは高くないので、速く走ろうとフロントにZⅢよりもハイグリップなタイヤや幅広タイヤを入れれば、その分オーバー傾向が強くなるので、ADVANのフレーバのようなよりグリップする（らしい）タイヤにするか同銘柄で前後サイズを変えるとかした方が良いでしょう。

　4輪にこのタイヤを履いたことは無いですが、公道で走る分には十分なドライグリップだと思いますし、ウェットでも安定しているので、街乗りで軽快に走りたい人には向いてそうです。滑り出しの初期から大き目のスキール音を立てて限界を知らせつつグニョ～と粘る点も公道向きな気がします。
　製造は全てインドネシアのようですが、ATR SPORTSに較べると、トレッドのブロックパターンが綺麗ですし、サイドウォールのデザインもカッコいい(と思う)し、お値段も手ごろなので、発売からずいぶん経ちますが、街乗りメインにはお勧めのタイヤだと思います。

　サイドウォール剛性がもう少し高いと、より軽快感が出るのではないか？　と思ったので、★は4つにします。