ここ数ヶ月「車ビーエムになったしバイクもビーエム乗らなきゃやろw」とかネタで言い合ってたんですけど、GW仕事した分の代休消化日に興味本位で少し遠いBMW Motorradの方のディーラーに足を伸ばしてみたんですよ
最新モデルとしては並列2気筒900cc最新電子制御モリモリでなおかつ¥106万〜とお安いF900RとF900XR、並列4気筒1000ccスーパースポーツRRベースのアドベンチャーS1000XRが絶賛売出し中だったのですが、とりあえず目を付けていたF900XRの試乗を希望したら店主の提案で水平対向2気筒1200cc BMW MotorradのアイデンティティであるボクサーツインR1200RSとの乗り比べという形に
コレが店主の仕掛けた罠であることに、このときの僕はまだ気づいていなかった──
BMWのクルマには乗っててもBMWのバイクにはまだ乗ったことがなかったというか、僕の知り合いの中にはまだいないんですよね
故にBMWのバイクに関する知識がモトブロガーの動画の受け売りくらいしかなくて、肌感覚での経験が皆無だったわけです
初入店早々そんなバックグラウンドを店主にベラベラと喋りまくったもんで、(あ、コイツ"アレ"に乗せたら即墜ちすんじゃね?)とでも思わせてしまったのでしょうか
店主と二人で2台(F900XRとR1200RS)で試乗コースに繰り出し、途中で交代して店に戻るというプランを提示されたのでした
正直BMWのボクサーツインといえばオジサマライダー達に大人気のR1250GSを筆頭とする「GS系」のイメージが強く、昔から何でそんなに人気があるのか不思議なバイクだったんですよね
まあR nine Tシリーズのようなヘリテージモデルはカッコイイと思ってましたけど、それでもあの横にバーンっと張り出した主張の激しいエンジンをあえて選ぼうとは思わなかったわけです
結局、これまで触れる機会がなかったというだけなのですが、まさかこのあとそのボクサーツインにこんなにも魅了されてしまうとは全く思ってなかったんですよ
試乗の行きがけはF900XRで、乗りやすいけど正直400ccに毛が生えた程度の乗り味というか、270°クランクにしてはMT07よりも大人しいエンジンフィールでクセがなさ過ぎて物足りないなぁと思ってたんですが、後半に差し掛かりR1200RSに乗り換えた瞬間から徐々に徐々に、高揚感がジワジワと湧き上がってくるんですね
スゲエエエエエ!!!!とか速ええええ!!!!とか車体がパタンパタン寝てコーナー終わりでアクセル捻るとスパァァァンと立ち上がってんぎもぢいいいい!!!!とか、そういう感じじゃないんですよ
アクセル捻ると速いです、1200ccもあるんだから当たり前です
低速トルクモリモリでエンジンの鼓動が尻を撫でる、2気筒エンジンはまあそういうもんです
コーナーはなめらかにスゥ〜っと入っていく感じで決してクイックではないです
かと言って鈍重という表現も違います
見た目にそぐわず思った通りにヒラヒラ曲がるんです
軽いバイクで時折思った以上に曲がり過ぎて危ない思いをしたことがあったりするんですが、それがない
というかR1200RSというバイク、重いんですよ、250kgくらいあるんです
それなのに軽いバイク並にヒラヒラ曲がるんですね、でヒラヒラ曲がるのに"怖くない"んですよ
曲がり過ぎない
そして直線でもコーナーでもビタッと路面に吸い付いて離れない
直進安定性といいコーナーリングといい、まるで自分の3シリーズ(車)に乗っているかのよう
いや、バイクなんですよ?車と違って前傾姿勢だし、明らかに違う乗り物なんですけど、ハンドルやシートから伝わってくる路面のインフォメーションが似ているというか、何と形容したらいいのか…
僕の貧弱な語彙ではこのような表現しかひり出せなかったのですが、要するに「未知との遭遇」に高揚して恍惚……♥というお話なのです
まあ、BMWのボクサーツインをご存知の方からすると滑稽に映るかもしれないんですが、なにぶん初めは全く眼中に無かったモデルだったので予想だにしていなかった乗り味にちょっと面食らってしまったんですね
跨って車体を起こした瞬間に「軽っ!」となって驚いたんですよ
250kgもあるはずなのにヒョイっと起きる
BMWのバイクは全体的に低重心で作られているというモトブロガーの言は聞いていたし、BMWに限らず最近どのメーカーもマスの集中化や低重心を意識したモデルをリリースしています
でもボクサーツインエンジンを腹に抱えるこの重いマシンは、素人が体感できるレベルで圧倒的に重心が低い
いや、実際にはエンジン縦置きによるジャイロ効果とか色々物理の複合効果が効いた結果なんでしょうが、素人でも肌感覚的にそれを体感できるという話です
走り出しは穏やかでも確かなトルクで蹴り出して進み扱いやすい、コーナーの入りはパタンではなくスッと入り傾けたい角度で安定し立ち上がりはアクセル一つで思いのまま、絶対的な加速ではSSとは比べるべくもないけれど、安定感とトルクで地を蹴る人馬一体感がスルメのように噛み続けていたい衝動を掻き立てるのです
パラレルツインやVツイン、Lツインともまた違うボクサーツインのメカノイズと深みのある低音は、アクラポビッチ付けたらどんな音になるんだろうか……
R1200RSに試乗してからというもの、頭の中はその次期型であるR1250RSのことばかり
動画や記事を読み漁り、コンフィギュレーターを捏ね繰回す日々
とはいえコミコミ¥250万以上になりそうだし、新型コロナの影響で本国工場も止まっておりオーダーするなら最速でも9月以降になりそうだし、前型R1200RSなら中古が¥130万で店頭にあるのですぐにでも手に入る、嗚呼どうしよう──
とまあ、こんな取り留めもない感じになってしまいましたが、商機を察知したバイク屋のオヤジに文字通りまんまと"乗せられた"せいで、素晴らしい出逢いをしてしまったというお話でした
P.S. まあ新車か中古かはまだわからんですが、この流れは今の車を買う時と似てるので間違いなく買うヤツです、多分
【2020年6月21日追記】
買っちまいました、R1250RS新車で…
Posted at 2020/05/19 23:34:26 | |
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