2020年10月新車購入
ジュリア ヴェローチェMY20
純正にてナビ、地デジTV,レベル2運転支援、コンソールの大幅質感アップ、前期オーナーや、購入に二の足を踏んでいた方の不満が全解消されたと思われる驚きの充実装備。
2Lながら280PS 400Nmと、ガソリンのパワーとディーゼル並みのトルクを両立、但しこのパワートレイン、実はトルク重視のロングストロークエンジンなので、メータ上レッドゾーンは5500rpmと低めに設定されている。
それでもフルアクセレーションで6000rpmまで許容する制御がなされており、回転の伸切り感が損なわれていないのは、流石アルファ。
故マルキオンネ氏がブランド再構築の為、フェラーリ株の売却益を原資に、カッシーノ新工場を建設し、新規FRプラットフォーム&エンジンを新作(当然、グループ内でのグローバル展開を考慮しているのだが)桁違いに手間暇が掛かった背景がある。
足回りは510PSのクアドリフォリオと基本骨格は
同じなのでキャパは充分、余裕を持って後輪で280PSを受け止めている。
しかしながら、最大の欠点はクアドリフォリオ以外の全てグレードで、電子制御介入を任意にカットする術が無く、常に電子制御の管理下となっており、車の挙動を積極的に生かす事が殆ど不可能となっている。この辺りは現在の社会情勢が許さないのかも知れない。
デザインや走りなど、感性に響く部分についてはイタリア人の仕事は本当に素晴らしいが、実用性、信頼性、耐久性など彼らにとって興味が無い分野はドイツ、日本には遠く及ばない。
これらの背景が有るためなのか、やはり走りが好きな所謂「飛ばし屋」のファンが多いのか、米国では保険会社から「最も事故率の多い車種」と認定されたり、日本でもネット系保険では新規車両保険が加入できなかったりと、逸話?が多いのも頷ける。
今後のアルファロメオ はステランティスグループ内のPSA開発FF電動化プラットフォームへ転換が決まっており、純ガソリンFRアルファはこのジュリアとステルヴィオともに2025年前後に生産終了する予定となっており、僅か1代のみのガソリンFR車として、貴重な存在となる可能性がある。