スロコン設定によるキックダウン制限

ヤリス・ヤリスクロスCVT車のアクセルペダルには二段階式のキックダウンスイッチが搭載されており、通常のCVTモード及びマニュアルモードでアクセルペダルを二段階目の奥まで踏み込むとレットゾーンに入らない範囲で強制的にダウンシフトが行われます。

アクセルペダルを踏み込んでいくと途中からペダルが重くなるので感覚的にキックダウンするポイントがわかる仕組みになっていますが、マニュアルモードではアクセルペダルの踏込み量に関係なく任意のシフト位置を保持したい。

特にスロコンのSPモードを使用した場合、反応は良くなるもののキックダウンが作動するポイントも低くなるので意図せずシフトダウン→ギクシャクしてしまう事もしばしば(´･ω･`)

＊ECU側のアクセル開度値が90％を越えるとキックダウンする制御になっているのでSPモードの数値を上げていくとアクセル開度の変換比率も大きくなり50～90％のアクセル開度でもキックダウンしてしまいます。

逆にECOモードにすると反応は鈍くなりますが、ベタ踏みしてもキックダウンしなくなる事が分かったので、以上のスロコンの出力特性を踏まえて再設定を行いました。

方法としては説明書記載のアクセルベタ踏みでの全開位置学習を行わず、キックダウン作動ポイント直前位置を全開位置として学習させた場合、ベタ踏みしてもECU側にはアクセル開度100％→90％に判断させる事が出来るのでSPモード使用下でのキックダウンを抑制する事が出来ました。
（スロコン画面表示ではキックダウン手前で100％表示になります）

現状マニュアルモードではスロコンの設定をSP5で使用。
アクセル操作に対してスロットルが敏感に反応するのでブレーキングからダウンシフト操作を行うと同時に瞬間的にスロットルを煽る事でブレーキオーバライドを回避しつつブリッピングする事も可能になりました。
（＊MT車の様にクラッチによる動力は遮断出来なくてもトルコンを介して動力伝達しているので瞬間的なブリッピング操作でエンジン回転数を上げる事は可能。ただしCVTに掛かる負担は大きくなるので試す場合は自己責任で行って下さい。）

CVTモードの場合はSP5ではアクセル操作に対して過敏にCVT変速比が変化してしまう為、SP2にて使用しています⭐