RECSを詳しく説明してみます☆彡
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
最近、よく聞くようになりましたね。
ワコーズの『RECS』。
その施工時の様子から“点滴”なんて呼ばれています。
RECSとは、ラピット・エンジン・クリーニング・システムの略です。
そのRECSをウルトラ詳しく&なるべく分かりやすく説明してみます。
RECS。
大切な愛車に何をしてくれるのかというと、、
エンジンの吸気系統を洗浄してくれます。
なぜにエンジンの吸気系が汚れるのでしょうか、、
エンジンはなるべく省燃費で地球環境に配慮したシステムになっています。
直噴エンジンや希薄燃焼方式が生まれたのもそのためです。
地球環境に配慮するために、EGRによる排気ガスの再循環を行っています。
しかし、排気ガスを再循環させることにより、吸気系統や燃焼室にカーボン・デポジットが付着します。
イメージ的にはキッチンのガスコンロの黒いススの固まりを思い出してください。
(最近はオール電化が進み、ガスコンロが減ってますね)
長時間のアイドリング、ちょい乗りが多いクルマ、回転を上げずに大人しく走る機会が多いクルマは余計に汚れがたまる場合が多いです。
EGR、、
なぜに排気ガスをわざわざ吸気系に戻すのか。
「汚れたガスをもう一度燃やしてしまう」、そんな風に答える方が意外に多いのですが、、簡単に言うと、「排気ガス中には酸素があまり含まれていません。この排気ガスを吸気に混ぜると、燃焼温度が下がります。燃焼温度が下がるとNOxの発生を低減させることができるのです」。
一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)は多少発生しても酸化触媒で浄化できますが、NOxは触媒での対応がムズカしいことから、発生量を初めから抑える工夫が必要なのです。
本当にそんなに汚れるのか、、
汚れます。
例えば、VOXYやウィッシュに積まれている1AZ-FSEエンジン。
↓トヨタから発表された言葉のままでお伝えすると、、
(長時間アイドリング状態を続けると余計に)インテーク側にカーボンが徐々に堆積し吸入空気の流れが変化し、アイドル不調が発生することがあります。
そのアイドル不調の対応(付着したカーボンの除去)に関して、新車登録から3年・6万km以内を保証期間としてきましたが、途中で『9年以内(走行距離問わず)』に変更されました。
この措置は、VOXY、ノア、ウィッシュ、アベンシス・RAV4・ガイア・アイシス、、といったクルマに対して行われました。
なんか、、
ムズカしくなっちゃいましたね。
COだ、HCだ、なんだかんだはとりあえず忘れちゃって大丈夫です。
「よく分からないけれど、クルマの吸気系統はだんだんに汚れるものらしい」とだけ覚えておいてください。
2
『エンジンの吸気系統が汚れる』
「だったら、フューエル1があるじゃないか!」
フューエル1はインジェクターからガソリンと共に噴射されますので、インジェクターから下流に作用します。
インジェクターよりも上流の吸気ポート等には作用しません。
「ならば、エンジンコンディショナーがあるじゃないか!」
エンジンコンディショナーよりもRECSのほうが、吸気バルブや燃焼室の固いカーボンに効果があります。
エンジンに吸入されやすいのもRECSの方です。
つまり三者三様の役目があります。
「そうだ! RECSの洗浄液を燃料タンクに入れてしまえばいい!」
残念ながら効果は期待できません。
また燃料タンクの防錆塗料への影響が考えられるので注入不可です。
ただ一つ。
とても大切なことを!
『RECSを施工したら、必ずフューエル1を燃料タンクに注入してください』
“RECSとフューエル1はセット”と覚えておいてください。
ショップや作業者によっては、フューエル1をまったく勧めない場合がありますが、RECSの施工直後のフューエル1はとても効果が高いのです。
RECS施工直後は、まだ残存している固いカーボンデポジットにRECSの洗浄液が浸透しています。
フューエル1を注入しておくと、その後、100km、200km、300kmと走行すればするほど、残存していたデポジットが綺麗になっていきます。
そのデポジットが確実に落ちていく効果を写真で確認すると、ワコーズがセットでの施工を安易に勧めているのではないことが分かります。
「RECSやったら、燃料タンクにフューエル1」です。
☆アップ写真☆
RECS洗浄液を吸入させるホース(黄色いバイパス部があるホースです)をつなぎます。
インテークマニホールドとブレーキブースターのバキュームホース接続部を利用します。
ブレーキブースターが必要とする負圧を取っている箇所なので、この負圧を利用して洗浄液を吸わせます。
効果を高めるために洗浄液を霧状にして吸わせています。
3
☆アップ写真☆
RECSとフューエル1の洗浄範囲の違いを表しています。
上の緑色で示しているのが、RECSの洗浄範囲です。
下の赤色で示しているのが、フューエル1の洗浄範囲です。
RECSの方が優れているという意味ではありません。
狙っている効果、作用が違います。
僕は普段、ときどきフューエル1を使っています。
遠出の前日、ガソリンを満タンにするときに一緒に燃料タンクに注入しています。
住み慣れた街を離れ、いつもと違う風に吹かれて自分がリフレッシュされているときに、愛車もフューエル1でリフレッシュされています。
RECSは8000km~10000km毎で考えていますが、、実際は気分でやっちゃいますw
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直噴タイプのエンジンの場合はこのような洗浄範囲になります。
燃料はインジェクターから燃焼室内に直接噴射されるので、フューエル1だと赤色部分にまで洗浄範囲が狭くなります。
この直噴タイプのエンジン不調が多くなっています。
回転を上げないで大人しく近場中心で走っていたクルマは特に多いです。
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RECSは赤矢印で示しているEGRの通路に対しては作用しません。
またRECSの施工ができない車種があります。
・多連スロットル装着車
スカイラインGT-R(34以前)、パルサーGTI-R、レビン/トレノ(AE101、111)などは施工できません。ホンダのビートはOKです。
・オートバイ、ロータリー車、欧州車等の外車
現在、実車テストを重ねて、データ収集を行っています。
・ディーゼル車
加圧して注入する必要があるため、現在の注入器では施工できません。
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その他、細かいことをいくつか。
・推奨されているRECS洗浄液使用量は、排気量1000cc以下は100cc、それ以上の排気量は、排気量×0.1を使用します。
例 排気量1800cc×0.1=180cc
・直噴エンジンや汚れのヒドい車両は、排気量×0.15を使います。
例 排気量2000cc×0.15=300cc
・汚れがヒドいからと大量に洗浄液を注入すると、、プラグがかぶったり、O2センサーが作用してエンジンチェックランプが点灯したり、エンジンオイル交換が必要になったりします。
・落ちたカーボン汚れがバルブに噛み込んだりするリスクはほとんどありません。
・触媒がつまることもありません。
・施工後に白煙が出るのは汚れが燃えているのではありません。インテークマニホールドに溜まった洗浄液がレーシングによって大量に燃焼室に入り、燃えきらなかった液が白煙となって排出されています。
・スロットルバルブの汚れには作用しません。
・洗浄液が塗装面に付着したときはすみやかに清掃してください。変色や剥離をする可能性があります。
・通常の注入量と注入スピードであれば、コンピューターの制御に影響を与えることはありませんが、急激な洗浄が行われた場合は大幅に学習値が変わるので、コンピューターのリセット作業が必要になる場合があります。
個人的には、、
汚れがエンジンオイルに混じる可能性があるため、、、
RECS施工→エンジンオイル&オイルエレメント交換→フューエル1を注入してガソリン満タン→(当日や翌日に)お出かけ♪
これがベストだと思います。
施工はムズカしくないのですが、ここまで読んでいただくと、やはりRECSを含めて知識が必要なことを感じるかと思います。
施工はしっかりしたところで行ってください。
気づいたことがあったら、また書き足します。
PS
写真は意味ありません。
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