でかくて邪魔な時もあるけど、使い勝手はいい。

1世代前のMBのデザインロジックに沿ったデザインで、マイチェンでGLからGLSに名前が変わった後は、特に外観はW222 Sクラスなんかを意識したようなデザインになりそれなりに立派に見えます。
一方で、内装はアラバマ工場産のUSメインの車だけあって結構ちゃちさもあって、個人的には嫌いじゃないですが、値段考えると安っぽすぎると感じる人も少なくないと思います。
加えて、X167（と同世代のメルセデス全体）が大幅にデザインロジックを変更したこともあり、内外装ともに古さを感じる人も多いとは思います。が、個人的には新世代は液晶画面が多すぎて好きじゃないので、これがむしろいいです。

620nmを超える大トルクｘ9速ATのおかげで極めて扱いやすく、高速でもパワーに不足を感じる場面はほぼないと思います。
もちろんこれだけデカくて重くて背が高いと、ワインディングを走ってめっちゃ楽しい、みたいなことはないです。が、十二分なトルクと躾のいい足回りのおかげもあって思った以上にそう言った道も苦になりません。
メルセデスベンツの車らしく、きれ角がとても大きく、かなり小回りがきくのも美徳。一回り小さいはずのallroadよりも取り回しはいいです。

速度が乗ってしまえば完璧。
エアサスの恩恵もあり、高速を移動する場面などの乗り心地は極めて安楽。
「ファーストクラスSUV」と銘打って開発しただけあって、遮音材、静音材も十分に使われてあることがよくわかるくらいに静粛性も音量、音質ともとてもいいです。車高が高いこともロードノイズの面では効いているのだと思います。
一方で、低速域で段差を乗り越えた際の揺れ方、揺れの終息のさせ方はお世辞にも褒められたものではなく、車高の高さ分割り引いて考えてももうちょっと工夫のしようがあったのではないかと思います。
純正で295/40R21というデカくて薄くて、重いタイヤを履かせているのはデザイン面ではいいのでしょうが、やはり乗り心地にはマイナス。しつけが良いので普段はそこまでネガを感じさせませんが、スタッドレスで265/55R19にインチダウンしてみると、明らかに乗り心地改善することがよくわかりました。

日本の道路事情で考えるとこれ以上の積載性はたぶん無理。
セカンドシート倒さなくてもあほほどで買いタイヤが4本詰めちゃいます。

ディーゼルで10km/l以上。
最新のハイブリッドカーなどからすればさみしいのかもしれませんが、車の特性などにも鑑みればこれ以上は望みません。

正直1000万円超の車にしては諸々安っぽさを感じます。SUVのSクラスというのはちょっと過大広告でしょうね。
とはいえ、中古だと500万切るくらいになっているので、そのくらいなら乗ってもいいかな、とは思えると思います。