ダイハツ クー

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17年弱20万kmの感謝を込めて - クー

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17年弱20万kmの感謝を込めて

ダイハツ クー
  • M-T-K

  • ダイハツ / クー
    CX_Limited_2WD(AT_1.5) (2006年)
    • レビュー日:2023年9月14日
    • 乗車人数:1人
    • 使用目的:通勤通学

おすすめ度: 4

満足している点
・健康的と言えるパッケージング
・不足を感じない動力性能
・意外な(?)操縦安定性の良さ(特に中高速)
・操作性の良いコラムシフト
・根本的な部分における信頼性の高さ
不満な点
・お世辞にも良いとは言えない燃費性能
・電動PSの違和感に代表される低速時のマナー
・キャラクターと若干齟齬を感じるブラック内装
・経年劣化対策も含めた振動対策の甘さ
総評
ここまでの長い付き合いになるとは予想せず買った車ではありましたが、年月と距離を重ねられたのは素質が良かった事と、無事此名馬の言葉が相応しい信頼性の高さあっての事だと思います。

あまり良きオーナーとは言えない私ではありましたが、17年弱20万kmの最後の罪滅ぼし兼はなむけの言葉としてレビューを書く事に致します。
デザイン
4
・外装スタイリング
低く長くスリークに、のGX100マークⅡからの代替であったために最初は何とも言えない…と思っていたスタイリングでしたが、慣れてくると(+エモーショナルに振った攻撃性の強いスタイリングが世に溢れてくると)中々良いのではないかと思えるようになってきました。

カワイイまでは行かないけど少しユーモラスさを感じさせる顔つきは、この車がbBの兄弟車でありそこから差別化したい、という意図に対して十分以上に効果を発揮していると思います。

ただ、リアに向かってせり上がっているベルトラインは、視界に悪影響とまではなっていないものもリアドアガラスの狭さに起因するリアシートの薄暗さに影響していると思えるので、もう少しどうにかならなかったのかとは思います。

・内装意匠
内装の意匠に関してはbBの兄弟車であるという枷が強かったのかな…という感じでしょうか。根本はbBと共通で、小物パーツで差別化出来る所は差別化してキャラクターに合わせるよう努力した、と個人的には解釈しています。

センターメーターの車はこの車が初所有でしたが、個人的には違和感は感じませんでした。だた、センターメーターの方が良いと言える程でもないのですけれども…。

内装の意匠で個人的に評価しているのは、回転軸がステアリングコラムと直交する形のコラムシフトです。私の知る限りこのタイプのコラムシフトを最初に見たのはタウンエースノア・ライトエースノア(+デルタワゴン)なので、実はダイハツ発のアイディアだったのかも知れません。

その最初の例は既存のストレートタイプのフロアシフトATと類似形状のシフトノブを採用した所為で、操作性や可動時の占有空間の広さに若干疑問符の付くデザインでしたが、シフトノブがガングリップタイプになってからはその点も改良され、回転軸がステアリングコラムと平行する形のコラムシフトATではありがちなシフトミスもほぼ発生せず、加えてステアリングからシフトノブが近いので積極的に使えるという利点もあったと思います。ただ、当のタウンエースノア・ライトエースノア(+デルタワゴン)はMCでインパネシフトに変更されてしまいましたし、ダイハツ他車でもこの回転軸がステアリングコラム直交+ガングリップタイプのコラムシフトATはいくらか採用例がありましたが、現状ではインパネシフトに収束しているようです…残念。

内装の意匠で一点不満があるのは、軽自動車からのサイズアップ組やニューファミリー向けのこの車のキャラクターにはマッチしているとは言い難いブラック内装ですね。

後年bBにベージュ内装仕様が追加されましたが、似合うのはむしろこの車だったのでは…。MCすらしなかった(させてもらえなかった?)クーにそういうバリエーション追加は有り得なかったとは思いますが。

・内装パッケージング
居住性的な意味でのパッケージングは、bBの兄弟車という事実から連想するイメージを良い意味で裏切る健康的なパッケージングだと思います。

前述のせり上がったベルトライン等のスタイリング要素に隠れている感はあるものの、それを除外して三面図でこの車を見てみるとAピラー角・Cピラー角は立っていますし正面から見るとBピラーの
上方への倒れ込みも少なく、割とスクエアなキャビンになっているのが分かります。

加えて、(bBとの差別化という意味合いもあるにせよ)ハイトアジャストが可能な運転席とスライド可能な後席も居住性の良さにプラスになっていると思います。

内装の居住性あるいは機能で最大の不満点は自立式でないリアシートのシートベルトバックルでしょうか。同乗者の締めにくいという言葉を幾度となく聞きました。
走行性能
4
・動力性能
1500cc 4気筒というごく平凡な(昨今のこの排気量ゾーンは3気筒化が進んでいるので平凡ではなくなっているかも知れませんが)エンジンでスペック的にも尖った所のない3SZ-VEですが、相応の性能と癖の少ない特性ですね。高回転まで回して官能的とは言えませんが、あまり苦しげでもありません。この車のサイズ・重量に対しては十分以上の動力性能であると思います。

トランスミッションは電子制御4ATなので、当時の最新流行ではないですがそれだけに慣れ親しんだトヨタ・ダイハツ系の4ATそのものと言った感で個人的には違和感も少なくこれで良しとします。
当時の最新流行だったCVTだと、燃費特性全振りで違和感の塊という例も少なくなかっただけに。

パワーユニット回りで問題的であったのは振動特性でしょうか。他に乗った事のある1500cc4気筒の他車と比べても、特にアイドリング時の振動は新車時から多めだったように思います。

排気系の揺れが多い(信号待ちでマフラーカッターがブルブルと大きく震えている二代目bBをご覧になった方も少なくないと思います)のが原因でしょうか。加えて後述しますがエンジンマウントの耐久性も疑問符が付くレベルだったですね…。

・操縦性
街乗りのメインとなる低速域で気になるのは、電動PSの違和感とハーシュネスの強さですね。

低速時に外乱でステアリングがウロチョロしたがる傾向がありますし、その修正も何となくやりづらい(多少インフォメーション希薄な感じがします)時がたまに。

加えてその速度域で凹凸を踏むと割と強めの衝撃を車内に伝えがちです。
これは185/55R15という純正タイヤサイズが過剰ではないのかと推測しますがどうなのでしょうか。

ところが、速度域が上がってくると印象が変わってきます。低速域では若干の頼りなさもあったステアリング回りも違和感がなくなり、正確でありながら過敏の領域までは行かない中庸な特性となります。そこからさらに限界域近くまで追い込んでも不安に感じる要素は少なく、意外と操縦性は良好であると言えます。

さらに、速度を上げると凹凸を踏んでもハーシュネスが少なく、車体の上下動も大きくなくフラットな走行感ですね。
乗り心地
3
ソフトだったGX100から乗り換えた直後は何とも硬い…と思いましたが、考えてみればパッソ・ブーンのシャシにこれだけ大きく重い上屋が載っているのだから下手にソフトなサスペンションにするとヘロヘロフラフラの危険な車になりかねません。

硬さが気になるのは操縦性の項目でも記した低速域の話で、速度が上がるとまとまりが良くなるのだから悪くないセッティングではあると思います。

どうもこの車は操縦性・乗り心地等のスイートスポットになる速度域が高めな気がしますが、輸出(MATERIA)優先のセッティング…ではないですよねまさか。
積載性
4
リアシートのスライドを後端にすると、ラゲッジスペースは流石に余裕とは行きませんが物が積めない、というレベルの狭さではないですね。

前にスライドさせるか、あるいはリアシートバックを前倒しすれば、前述のスクエアなキャビンのお陰で結構な大物も飲み込みます。

同クラス他車のような個性的なギミックはないため常識的ではありますが、Bセグコンパクトカーとしては必要十分のレベルを満たしていると判断します。
燃費
2
この車の一番褒められない所かも知れません…。街乗りで12~10km/L前後、郊外や高速道路使用で14~11km/L前後といった所です。

Aピラーの角度が立っていますし、トランスミッションも4ATと有利な条件ではないですからね…。

ただ前述の通り同時期の燃費良好な車はドライバビリティを投げ捨てたようなCVTだったりした訳で、それとトレードオフであると思えば納得かなと思います。
価格
無評価
この点は特にコメントする所はありませんね。
故障経験
17年弱20万kmの中でいきなり始動・走行不能になるようなトラブルはありませんでした。

トラブルがあったパーツは物に当てて電動格納が不動になった左ドアミラー、経年劣化で車検に通らないレベルで曇った左右ヘッドランプ、異音発生により故障前に予防的に交換したウォーターポンプ、20万km目前で効きが悪くなりガス補充したエアコン(この時にコンプレッサーからの異音の発生を指摘されたのが代替の切っ掛けの一つとなりました)、そして10万kmを待たずに振動過大となり交換せざるを得なかったエンジンマウントですね。

エンジンマウントに関しては同時期のダイハツ車で散見される問題のようですが、トラブルがあっても走行不能にはならないパーツとは言え耐久性に関しては再考して頂きたいレベルです。

交換後は20万kmまで同様の症状はありませんでしたので対策パーツに切り替わっているのかも知れませんが、元より振動が多めだった事は変わりませんでした。

ただ、(エンジンマウントの件以外は)この種の車に求められる耐久性・信頼性は十分以上に満たしていると思います。

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