大聖寺山城（上郡町）

大聖寺山城は、JR山陽本線上郡駅の北西3kmにある大聖寺山の山頂に位置し、山麓からの比高は約200m。東西約35m、南北約90mの山城で、｢安室城｣とも呼ばれています。
城の南方には中世山陽道を臨み、船坂峠を越えれば備前、北西の山伏峠の先には美作と、交通の要衝に位置していました。
主郭を含め三段の連郭式で、北尾根の岩盤を掘り込んだ堀切は見る者を圧倒します。規模は小さいものの畝状竪堀、堀切など戦国期の山城の形態をよく残しています。
「赤松家播備作城記」によれば、応永年間(1394年～1428年)に赤松出羽守満貞が築城し、天文年間(1532年～1555年)に駒山城から安室五郎義長が移り、天正年間(1573年～1592年)の安室大炊助の時に落城したとされます。
戦国時代後半に浦上氏や宇喜多氏などの支城として利用された可能性があります。
上郡アルプス縦走コースから登ることもできますが、西方寺石造宝塔の方から直登しました。
登城ルートが若干不明瞭ですが、何とかたどり着くことができました。

Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R6.3.18

住所: 兵庫県赤穂郡上郡町船坂