昨日、日本シリーズ第6戦を観戦に行ってきました。
帰宅したのはほぼ午前0時に近い時刻になっていました。
試合直後というか、正確には悪夢の8回から怒りが収まらなかったので、その勢いでブログを書くととんでもないことを書きそうだったので、時間を少しあけました。
第1戦、第2戦と地元マツダスタジアムでカープが連勝し、その勢いを持って北海道まで乗り込んだのですが、第3戦先発の黒田投手の奮闘も虚しく接戦で破れ、続く第4戦と連敗。
続く、第5戦では、抑えの中崎投手が西川選手のサヨナラ満塁ホームランを浴び、3連敗となり、後がない状況でファイターズを地元で迎える試合となりました。
そう、カープは「後がなかった」のです。
選手の起用を含める采配は監督の役目ですから、選手を信じ勝ちパターンで対抗するのは大事なことだと思いますが、短期決戦というより背水の陣を敷いて戦うのであれば、臨機応変な対応として選手の交代は必要だと思いました。
先発の野村投手は4回7安打で4失点。
手痛いスタートでしたが、何とか2回裏に2点、5回・6回に1点ずつ追加し、同点に追いつきました。
2アウトになっても攻撃の糸口さえあれば、どこからでも襲いかかってきそうな勢いのあるファイターズの打線に対し、勝負強さというか、繋ぐ打線が湿ってしまったカープの打線とは大きな違いがありましたが、それでも球場に来ていたファンは勝利を信じて応援し続けました。
ヘーゲンス投手が投げたときは、かなりヒヤヒヤしながら見ていましたが、辛うじて零封。
とにかく、ファンはカープの逆転を信じ、恒例のジェット風船を飛ばしました。
7回裏のカープの攻撃前の様子。
継投で7回まで無失点で抑えた今村投手からバトンを受け、8回表に登場したジャクソン投手のときに、あの悪夢・・・。
杉谷選手、市川選手を抑え2アウト。
このまま3アウトで、9回にもつれ込むかと思っていた矢先、好調な西川選手がライト前へヒット。
非常にイヤな空気が球場に漂っていました。
西川選手の盗塁を気にしすぎたのか、続く中島選手への投球はボールが先行。
クサイ珠はファールでカットするカープにとっては非常にイヤな高いスキルを持つ中島選手がセンター前にヒット。
このイヤな流れは止まらず3番の岡選手にもセンター前ヒットを打たれ満塁。
4番中田選手を迎える前には、少なくとも私の周囲にいた人たちは「もう、流石にピッチャー代えろ!」と球場からも大ブーイング。
久々に聞きましたよ・・・
「オ◎ター!お前バカかー!はよ、かえ~や~!」と昭和の市民球場を思い起こさせるような大ブーイング。
結局、中田選手には1球もストライクをとることができずファーボールで押し出し。
4対5で逆転されました。
更にピッチャーのバースにもセンター前ヒットを打たれ、1点追加され4対6。
引き続き、満塁が続いていますが、流石にもうこの状態になれば、選手を信じてどうのこうのというハナシのレベルではないでしょう。
控え投手が他にもいるのに、勝ちパターンにこだわって選手を変えないのは采配の真意を疑ってしまいます。
控え投手を使わないのであれば、打撃好調な野手をベンチに入れるべきでしょう。
極めつけがレアード選手へ2球続けてボールとなり、次の3球目をレフトスタントへ運ばれ満塁ホームラン。
4対10で万事休す。
ここで大瀬良投手にようやく変わりましたが、失った流れを止めることなどできず、球場全体が非常に悪い空気になりました。
10月30日の中◎新聞朝刊にも、緒方監督が「破れたのは全て私の責任」という記事がありましたが、それは多くのファンが思っているでしょう。
特に球場にいると、対する栗山監督の素早い判断により選手交代劇を見ていると、采配の差を痛感しました。
まだ投げられるのに「ここが攻撃のポイント」と思えば、栗山監督はすかさず選手交代。
次々投入された若手ピッチャーもその期待に答え、広島打線を封じ込める。
短期決戦ですから、選手を温存していても仕方がないことを栗山監督はわかっているのです。
わかってはいましたが、日本ハムファイターズは強いはずです。
8回の結果により、かなりのファンが失望して途中で帰っていましたが、私は怒りの気持ちを抑えて9回裏までしっかり応援しようと席を立ちませんでした。
カープファンの応援むなしく、結果、4対10でカープは負けてしまいました。
黒田投手の地元での最後の勇姿を、もう一度見ることができるかも知れないと多くのファンが思っていたと思いますが、その願い叶わず、破れてしまいました。
ファイターズの胴上げが始まりましたが、ここで広島ファンの素晴らしさを間近で感じることができました。
球場に残ったカープファンは、試合に負けても、しっかりとファイターズの優勝を讃えて、大きな拍手を送っていました。
ここまで来たら、私も栗山監督の優勝のコメントを聴いて帰ろうと意地になっていましたが、コメントを聴いて納得。
今シーズンのカープの躍進を認め、黒田投手へは敬意を払い、それらも踏まえ、ファイターズの選手への労い、北海道で待つファンへの感謝の言葉がありました。
全てが素晴らしいコメントでした。
あのコメントを聴いて帰れたので、「本当にファイターズ優勝おめでとうございます!」という気持ちになりました。
最後は黒田投手に有終の美を飾って欲しかったことなど、いろんな思いが駆け巡りましたが、1日経つと気持ちも冷静になりました。
万年Bクラスだったカープは、例年だと、この時期、他球団の試合ばかりだったので、野球への気持ちが向かなかったこと。
それが今年はリーグ優勝を果たし、大きな感動を生んでくれたこと。
そして、強敵ベイスターズと戦い、見事クライマックスシリーズを突破して、日本シリーズまで進んだこと。
25年間遠ざかっていた夢や希望をここまで維持させてくれたカープには感謝しないといけないと思いました。
来年のカープはどうなっているかわかりませんが、黒田投手や新井選手の野球に対する姿勢を継承していって欲しいと思います。
来年、この2人の背番号が並ぶ姿を見ることができないと思うと、本当に悲しいですが、今年のカープの原動力となり、精神的礎となり、大きな感動を与えてくれた2人には、本当に感謝したいと思います。
【追記】
黒田博樹投手の背番号「15」は、山本浩二氏の「8」、衣笠祥雄氏の「3」に続き、球団3人目の永久欠番にすることが、2016年10月30日決まりました。