12/26
本当は昨日スキーをして、26日の深夜までに神戸に帰るつもりだったんだ。27日の午後に、外せない仕事の予定があったので。
まあでも15時くらいで上がれば、アトレー弾丸ライナー号(下道ロケットと読む)を駆ったら、仮眠込みでも帰り着けるだろう。
駐車場からゲレンデサイドに入ったところ。
かつての「ザ・ロッジ」の超豪華イメージを肩透かしする、パステルイエロー基調の宿泊棟。
正面やや左がゴンドラステーションかな。ちょっと歩く距離、長くない?
ゲレンデマップでは、中間駅を含むアライゴンドラ(3000m級)を経て、膳棚リフト(1100m)で山頂に至るようだ。結構長いぞ。
雪不足につき、アライ名物のコース外オフピステはほぼ全滅ながら、体力のないボクには無用だ。
その分、オープンしているコースを全て制覇することが本日の目標になるかな。
マップのコース色分けは、緑が初級、青が中級、グレーが上級コースということだ。
ゴンドラから。ワクワク。
そして、山頂へ。
豪雪地帯らしいフード付きリフト。
さあ、山頂だ。
完全なる晴天!
寒波が去り、移動性高気圧のど真ん中だな。
残念なのは、少し気温が高いこと。
標高330mのベース部で2℃。最高地点で1,280mなので、一応かろうじてマイナスだろうけど、昼に向けて雪が緩むかも。
標高差 951mは立派ながら、この標高で満足できる雪質を得られるのは北海道だな。
などという不平も、この景色の前に吹き飛んでしまう。
妙高の遥か彼方に雲海が。
信濃町方面かな?
あの山の裏が、野尻湖なのかも。溜まった雲が流れ出ているようだ。
さあ、どこから攻めようか。
マップを見ながら考えた。
山頂部に向かって右側、2本の中級コースがある。まずはここを塗り潰そう。
アンコール、ビーフリーと名付けられた中急斜面は、飛ばすにはちょうどいい斜度ながら、絶対的なコース幅不足とまとまった新雪から2日経っていること、それに相変わらず遅起きにつき既に荒れたコンディションゆえに、調子に乗って飛ばし過ぎるとこの1〜2本で脚が終わる可能性がある。
はしゃぎ過ぎないように注意が必要だ。
それから山頂部の逆側、ベアバレーで最下部に向かい、このスキー場の大きさ・全体感を試してみよう。
オフピステでのフリーライドを楽しむスキー場だから、やはりコース幅は全体的に狭い。
ただし平日なので、コースが混むことはほとんどなかったから、割と安心して飛ばせた。
しかし、トップからボトムまでどれだけあるねん!
そこそこ快適な中斜面だけなのに、まだ下まで着かないの?
どうやら、いわゆる林間コースではないメインストリートだけで6km以上はありそうだ。標高差が1000m近いだけある。
下の方のコースをほぼ塗り終え、さあ、残すところ上級コース3本だ。
レジェンダリー、エキサイター、ディスカバリーの3つ。
まずは、コースエントリーポイントがすぐに分かったエキサイターから行くか。
1300mの非圧雪コースで、斜度はところどころドキッとする部分もあるが、ボクでも腰が引けることはなかった。
でも、こうして見たら、なかなかやね。
5年前なら遠慮してたかな。
お次は、レジェンダリー。
ただ、このコース、入り口がわからない。マップを片手にたびたび停止しながらなんとか見つけられた。
それが、ここだ。
お?
「雪くさってます」
あはは、案内に書く表現ではない。
しかし、とてもよく分かる。
重いザバ雪のコブは楽しくないが、全コース制覇のためならい厭うつもりはない。
ただし「地形残ってます」の方が気になった。
確かに、ゴンドラから見たところ、クレバスというか鋭く狭い谷というか落ち込みがあった。
そうだな、やめとこ。
そして、残すところあと一つ、ディスカバリー。
ここの入り口は
「沢 穴 岩 注意」
ああ、そうですか。
そうですね、やめときましょう。
ところで
clenk hole rock
ですか?
沢はcreekでは?
んー、少しモヤモヤするけど、あ、上級コース制覇ならずということにね、でもまあ、悪い判断ではないよね。
その分、最後に山頂から一気に滑り降りて帰ることにしよう。
山頂リフトの辺り。
雪紋を側光が透かす。
綺麗だなぁ。
外国人、特に白人が多かったのもここの特徴だ。フリーライディングを楽しめる日本のスキー場として名高いようで、白人のチビちゃん達が英語でレッスンを受けているのが印象深かった。
最後の最後に、脚力不足で雪溜まりに板を取られ、左板が開放、すっ転んだ。
いててて。
上手くスライドしたんだけどね、ポールで親指を突き指。
爪を切らなきゃって思ってたのが災いして、爪の半分が浮いちゃったかも。ああ、3ヶ月コースだ。まあ仕方ない。ダメダメやなぁ。
うん、あの二つの上級コースに入らなくて正解ということだな。
さあ、帰ろう。
バタバタっと片付けて、今日はポールも載せたぞ。
アライから18号線に出る途中。
浅めの段々畑か棚田の間を抜ける快走路。
そして、タウシュベツ橋梁。
・・・ではないけど、似てるよね。あれは18号線そのものだ。
それから8号線に。
有名なのかな、絶壁が迫る電車線路と国道のすぐそこに、いくつもの滝が落ちているんだ。
なんの気なしに走り過ぎそうになったが、いわゆる「Out Run」的でワクワクする。
さあ、どんどん帰るぞ。
富山で銭湯に入り(安い!470円)、金沢周辺は山沿いを抜けて走っていたら・・・
うわ、なんやこれ!
ピンクのビニールハウスがいくつも並んでた。
中には黄色も。
すごいな。なんのために?目立ってカッコいいから??
そんなわけない。調べたら、低コストの赤色LEDで高い成長効率を見込んだ栽培なのだそう。なるほど、理解できた。
福井県若狭湾沿いの国道27号には、午前2時ごろに入った。
そろそろ仮眠取ろうかな、と思っていたところ、路肩にいたのは怯えた老婆ではなく・・・
ああ、鹿さん!
プラスチックの破片も落ちてるよ。
誰か衝突して、路肩に寄せたのかな。
かわいそうだけど、綺麗なままだな。
無益な殺生とならないためにも、持って帰って捌いて食べたいところだが、そうもいかないか。
目が覚めた。もう少し走ろう。
福知山辺りで仮眠をとり、27日の午前10時には帰宅完了。
なんとか仕事に間に合った。
行き当たりばったりでハプニングの多い低コスト旅だった。
アトレー大活躍でした!
マイナス5度の栂池でも、大型バッテリーと電熱線毛布でポカポカ過ごせたのもいい経験だった。
さて次は、どこに行くことになるのかな。